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ProActive E2 とは?対応業務領域や導入するメリットを解説

作成者: クラウドERP導入ガイド編集部|2024/12/23

近年、多くの企業が業務効率化やコスト削減を目指し、ERP(基幹業務システム)の導入を検討しています。その中でも注目されているのが「ProActive E2」です。このシステムは、人事・給与、会計、販売管理、経費精算といった企業の基幹業務を一元的に管理できる、国産ERPソリューションの代表格です。ProActive E2を導入することで、業務を効率化しつつ、競争力のある企業運営をサポートします。この記事では、対応業務領域や導入メリットについて詳しく解説します。

ProActive E2とは?

ProActive E2は、SCSK株式会社が提供する会計分野を中心としたERPパッケージです。1993年に国産初のERPパッケージとして発売され、20年間で4,900社に導入されています。企業の様々な業務を統合的に管理するための便利なシステムとして、経営環境を強力に支援しています。

ProActive E2の特徴・メリット

多くの企業に導入されている実績を持つProActive E2の特徴やメリットについて解説していきます。

保守サポートの終了がない

ProActive E2の特徴・メリットの1つに「保守サポートの終了がない」という点があります。これは「超寿命」と表現されており、長期的な利用が可能なERPパッケージであることを示しています。この特徴により、企業は将来的なシステム更新の心配をすることなく、安心して長期的に利用することができます。法改正やシステム環境の変化に対応するための機能拡張は行われますが、基本的な機能は維持されるため、システムの入れ替えに伴うコストやリスクを減らすことでき、安定性も高く、安心して利用できるのです。

豊富な機能が搭載されている

ProActive E2は幅広い基幹業務ニーズに対応できる豊富な標準機能を備えています。例えば下記があります。

・基幹システムの中核として、関連システムからの仕訳データや管理データを集約し、企業の経営状況をリアルタイムに把握する

・仮想組織、プロジェクト、セグメント別予実管理など、多面的な切り口のアウトプットを提供し、意思決定を支援する

・IFRS、日本基準、米国基準を含む複数元帳に対応している

・ワークフロー機能による証跡管理、グループ企業会計情報の一元管理などにより、内部統制環境の構築を作る

会計分野では、日々の伝票入力から決算業務まで、一連の会計処理を効率的に行うための機能が充実しています。また、販売管理では、受注から売上計上、債権管理まで、販売に関わる全てのプロセスを管理することができます。さらに、購買管理では、発注から入庫、支払まで、購買に関わる全てのプロセスを管理することができます。

このように豊富な機能が搭載していることで、27年間・6,200社・280の企業グループを超える導入実績を誇っているのです。

ニーズや業務形態に合わせて利用タイプを選択できる

ProActive E2は、企業のニーズや業務形態に合わせて、柔軟に利用タイプを選択できるという特徴を持っています。具体的には、オンプレミス、マネージドサービス、SaaSの3つの導入形態から選択することが可能です。

・オンプレミス:自社のサーバーにシステムを設置する方式です。自社でシステムを完全に管理できるため、高度なカスタマイズやセキュリティ対策が可能。大規模な企業や、高いセキュリティを求める企業に適しています。

・マネージドサービス:クラウド上にシステムを設置し、SCSKがシステムの運用・管理を行う方式です。自社でのシステム管理の負担が軽減され、初期投資を抑えることができます。中規模企業や、柔軟な利用を求める企業に適しています。

・SaaS:クラウド上で提供されるサービスを利用する方式です。初期費用が安く、短期間での導入が可能です。スモールビジネスや、手軽に利用したい企業に適しています。

これらの導入形態を組み合わせることも可能であり、企業の規模や成長段階、IT環境に合わせて最適な選択を行うことができます。

ProActive E2の対応業務領域

ProActive E2の対応業務領域である主な4つを紹介します。

財務会計

ProActive E2の財務会計システムは、企業の会計業務を総合的に支援する機能が充実しています。日々の伝票入力から決算業務まで、会計に関わる様々なプロセスを効率化し、正確な会計情報をお伝えする大事な役割を果たします。主な特徴としては、複数の会計基準に対応できること、連結会計やセグメント会計といった高度な機能が備わっていることなどが挙げられます。また、電子帳簿保存法に対応しており、ペーパーレス化を推進することも可能です。

メリットとしては、会計業務の効率化、正確性の向上、経営判断の支援、法規制への対応などが挙げられます。自動仕訳機能やワークフロー機能により、人手による作業を減らし、ミスを防止できます。また、リアルタイムな経営データを基に、経営状況を可視化し、迅速な意思決定を支援します。

ProActive E2の財務会計システムは、単なる会計処理ツールではなく、企業の経営をサポートする重要なツールです。会計業務の効率化はもちろん、経営戦略の立案や法規制への対応など、幅広い範囲で企業の成長に貢献してくれるのです。

人事・給与管理

ProActive E2は、人事・給与管理においても、その豊富な機能と柔軟性で企業をサポートします。主な特徴としては、以下の点が挙げられます。

・指紋認証やICカードなど、様々な方法で勤怠データを収集し、正確な勤怠管理を実現

・基本給から各種手当、社会保険料、所得税まで、複雑な給与計算を自動化し、誤りを防ぐ

・目標設定、実績評価、昇給・賞与決定など、人事評価プロセスを支援し、従業員のモチベーション向上に貢献する

・従業員のスキルやキャリアパスを管理し、人材育成計画の策定を支援する

・法改正に迅速に対応し、労務に関するリスクを低減する

人事・給与管理を自動化することにより、人手による作業を減らし、ミスを防止できます。また、従業員に関する様々なデータを一元管理することで、人材の育成や配置を最適化することができます。

販売管理

ProActiveの販売管理システムは、多様な業態のニーズに対応できる豊富な機能と、業務効率化を支援する様々な機能を備えています。

伝票ツリー照会機能では、任意の伝票やプロジェクトを起点として取引の進捗状況をツリー形式で一覧表示できます。これにより、取引先からの問い合わせに迅速に対応することができます。また、取引先ごとに複数の支払先や請求先を登録でき、それぞれに異なる決済条件や支払方法の設定をおこなうことも可能です。それだけではなく、企業ごとに与信管理規定を設定でき、受注時に決済条件の設定が可能です。受注時の与信チェックにより、取引リスクを減らすことができます。

こうした見積もりから受注、出荷、売上までを一元管理できる豊富な機能を備えていることで、取引先との連携も上手くいき、信頼性も生まれるのです。

資産管理

ProActive E2の資産管理システムは、固定資産とリース(機械や設備を長期間賃貸する取引形態)資産の両方を効率的に管理します。

固定資産管理では

・資産の取得から除却まで一貫して追跡

・自動化された減価償却計算と報告書作成

・資産の移動、振替、償却方法変更に柔軟に対応

・正確な資産情報を維持

リース資産管理では

・最新の会計基準に準拠したリース取引処理

・オペレーティングとファイナンス・リースを統合管理

・リース料支払いの自動スケジューリング

・リース資産の償却計算の自動化

・会計仕訳の自動生成

このような作業を管理しています。

企業の資産管理における複雑な作業を自動化し、人的ミスを最小限に抑えながら、資産情報の正確性と管理の効率性を大幅に向上させます。手作業で行っていた資産管理業務を、システムが自動的に処理することで、企業は資産情報の信頼性を高め、業務負担を減らすことができるのです。

ProActive E2の経費システム機能強化とは?

ProActive E2の経費システムには、以下の具体的な3つの機能を強化しています。

スマートフォンアプリで経費システムの利用機能

ProActive E2の経費システムは、スマートフォンアプリとの連携により、より便利で効率的な経費精算を実現します。例えば、領収書をスマートフォンで撮影し、アプリから直接アップロードできるため、手間を大幅に削減できます。また、承認者はリアルタイムで申請内容を確認し、即時に承認や差戻しを行えるため、全体の処理スピードが向上します。このように、スマートフォンアプリを活用することで、利便性と業務効率が大幅に向上し、働き方の柔軟性も高まるのです。

交通費精算の入力負担を軽減する機能

ProActive E2の経費システムは、交通費精算の入力作業を大幅に簡素化し、業務効率を向上させる機能強化をおこなっています。具体的には、乗換案内システムとの連携によって、最適な経路と運賃を自動で計算・入力することができます。手動入力の手間やミスも削減。定期区間の自動控除機能も備わっており、重複申請の防止にも役立ちます。これにより、ユーザーは短時間で正確に交通費を申請でき、経理担当者の確認作業もスムーズおこなうことができます。

カスタムチェック機能

ProActive E2の経費システムでは、カスタムチェック機能も強化されています。この機能は、企業ごとに異なる経費規定や運用ルールを柔軟に設定できる点が特徴です。例えば、特定の経費項目や金額に応じて警告を表示したり、申請をブロックする条件をカスタマイズ可能です。また、不正防止やコンプライアンス強化を目的として、規定外の申請がシステム内で自動的に検出される仕組みも内蔵。これにより、申請の正確性が向上し、承認プロセスを効率化するとともに、経費管理の透明性と信頼性を高めることができます。

まとめ

ProActive E2は、人事・給与、会計、販売管理、経費精算など、多様な業務を一元管理できることで、業務効率は格段にアップします。クラウド対応により場所を問わずリアルタイムでデータ共有ができることで、企業全体の生産性も向上されるでしょう。ProActive E2があることで、ビジネスが成立しているという時代は、すぐそこまで来ているのです。まだ導入していない企業は今すぐ検討してみることをおすすめします。